【会 長 挨 拶】
釧根地区老施協のホームページをご利用いただきまして誠にありがとうございます。
皆様方におかれましては、日頃より当会の事業運営・活動に際し、ご理解とご協力を賜りまして心より御礼申し上げます。
昨年度は、まさにコロナに始まりコロナに終わった一年間であり、未だ終息が見えない中で高齢者福祉施設等は、感染の恐怖と不安に苛まれながらも、施設のご利用者様の “豊かな暮らし”を守る務めを果たすために、エッセンシャルワーカーとしての誇りと責任をもって、常に高い緊張感の中で、試行錯誤を繰り返してまいりました。
医療従事者から高齢者へと進められたワクチン接種の効果を期待したいところではありますが、次の波を打ち消せるだけの力があるのかどうか、果たして間に合うのかどうか心配ではございます。私ども釧根地区老施協といたしましても、できる限りの準備と対策を行い、感染拡大に備えてまいりたいと考えております。
会員施設等が、利用者本位の原則にたった高品質な介護サービスの提供と、地域の様々なステークホルダーとの連携を強化し、強いまちづくりの拠点施設となるよう、当会としても全力で支援してまいりたいと考えておりますので、今後ともご指導、ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
令和3年9月15日
釧根地区老人福祉施設協議会
会 長 林 隆 浩
【老人福祉施設協議会とは? 】
「老施協VISION2035」
【趣 旨】
我が国の高齢者福祉は大きな転換期に差し掛かっています。2000年の介護保険制度の創設以降、急速なサービス供給の拡大と多様化、それに伴う給付費の増加の一方、サービスの質の維持・向上への要請の高まり、介護人材不足の顕在化、地域包括ケアシステム構築の必要性など、高齢者福祉を取り巻く環境の変化は、年々大きくなっています。労働力人口の減少や財政的な制約が高まる中、団塊の世代が75歳以上となる2025年、認知症発症者が830万人を超える2030年、独身者率が48%を超える2035年に向けて、私たちが各地域で量的・質的なニーズに的確に応えられる体制の整備を行うことは重要な課題となっています。
このような状況を目の前にして、私たちはどんな社会づくりを目指していくべきなのでしょうか。そして老人福祉施設の公益団体である全国老施協は、その社会づくりに対してどんな貢献をしていくことができるのでしょうか。
それに対して全国老施協が示した指針が「老施協VISION2035」です。
全国老施協の会員各層からのヒアリングを踏まえた約1年間の検討の末に、2018年(平成30年)11 月 20~21 日に北九州市で開催された「第 75 回全国老人福祉施設大会」において発表されました。
【私たちが目指すべき理念】(最終目標)
「老施協VISION2035」においては、「最期の一瞬まで、自分らしく生きられる社会へ」という、私たちが目指すべき理念を示しています。
人間は誰でも高齢期になれば、身体能力や精神能力などが低下して、生活に制限がかかってきてしまいますが、「自分らしく生きる」ということは、どんな状態になろうとも実現できることであり、すべての人において尊重されるべきことです。
私たちの高齢者福祉・介護の仕事の意義は、介護が必要となった高齢者が「最期の一瞬まで、自分らしく生きられる」よう支援することにあり、それが実現できる社会をつくって行くことにあると考えることができます。
実現すること ・現場のために・人のために・社会のために
<現場のために>
介護が必要となった高齢者が最期の一瞬まで自分らしく生きられるようにするための取り組みの出発点は、「高齢者福祉・介護の現場」です。
私たちはまず「高齢者福祉・介護の現場」において、介護を必要とする高齢者に対して、職員がチームワークを大切にしながらやりがいをもって必要なケアを行うことができるよう、現場の環境と体制を整えその専門性の向上を図っていくことが求められます。また管理者の立場からみれば、高齢者福祉・介護の事業が現場ですから、それが安定的に運営・経営できるように制度・政策の改善や事業に対する相談支援が図られるようにすることが求められます。全国老施協はこれにこたえていきます。
<人のために>
高齢者福祉・介護のことは、介護の支援・サービスを求める高齢者とその家族だけの問題ではなく、全国民が自分のこととして考えていかなければならない時代になってきています。このため、私たちは介護の支援・サービスを行う当事者として、「現場のために」の取り組みを通じて、高齢者福祉・介護に対する国民の対話と理解の促進を図り啓発を進めていきます。
<社会のために>
このように「現場のために」の取り組みを通じて、「人のために」の取り組みを進め、それがさらに、最期の一瞬まで自分らしく生きられる社会をつくるという「社会のために」なる取り組みにつながるものと考えられます。このことにより、全国老施協が、持続可能な高齢化社会の牽引役の一翼を担うことができます。
そしてこの「社会のために」が実現されると、「現場」職員の仕事の意義がより鮮明となり「現場」の活性化につながって、さらにこの好循環が強化されていきます。
全国老施協がシンボルとして用いているオレンジの三角のマークは、この「現場のために」「人のために」「社会のために」を表しています。
※全国老人福祉施設協議会より引用